小児の鼻血の注意点
小児の鼻血の注意点
頻度
小児の鼻出血は、5歳までに少なくとも30%が起こすと言われ、日常よく遭遇する疾患です。 発症のピークは3~8歳です。出る場所
90%以上が鼻の入り口付近の壁(キーゼルバッハ部位と言われます)から出ています。 ここは細い血管が多く集まっており鼻をかむ、こする、いじる、ほじると傷つきやすい場所です。原因
大体は鼻の粘膜の血管が傷ついて起きます。 お子さんの場合は、鼻をかむ、こする、いじる、ほじるといった刺激で傷つきます。
そして出血した場合にカサブタがつき、それが気になって鼻を触ってしまい鼻血を繰り返します。
鼻血を繰り返す場合は、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(ちく膿)があることが多くありますので、それに対する治療も必要です。炎症で鼻の粘膜がただれた状態になり、傷つきやすく鼻血が出やすくなります。
※稀に血が止まりにくい病気(白血病、血友病、紫斑病など)で起きることがあります。
疑わしい場合は総合病院へ御紹介します。
注意点
- 血圧が上がると、また出血しやすくなります。 本日は激しい運動、お風呂はひかえてください。 短時間のシャワー、洗髪ならOKです。
- 鼻をさわると、また出血しやすくなります。 強く鼻をかまないでください。 軽くかむのならいいです。
- お薬を用法どおりに内服・使用してください。
もし、再び出血した場合は
- 鼻の穴にティッシュをそっと詰めて、 小鼻を外から親指と人差し指で強くつまんでください。5~10分間の圧迫で止まることが多いです。
- 姿勢は、座らせて下を向かせてください。 ※上向きはよくありません。