止まらない咳・長引く咳
止まらない咳・長引く咳の分類
咳のことを医学的に【咳そう(がいそう)】と呼びます。 空気の通り道(気道)に異物や刺激が加わったときに、それを外に出そうとする体の防御反応です。咳そうの分類(期間による分類)
①急性咳そう(咳の持続が3週間以内)
●主な原因- ウイルス性上気道炎(風邪)
- 急性気管支炎
- 肺炎
- アレルギー反応(花粉症など)
②遷延性咳そう(咳の持続が3〜8週間)
●主な原因- 感染後咳嗽(風邪のあとに続く咳)
- 副鼻腔炎
- アレルギー性鼻炎
③慢性咳そう(咳の持続が8週間以上)
●主な原因- 咳喘息
- アトピー咳嗽
- 後鼻漏症候群(PNDS)
- GERD(逆流性食道炎
- 気管支喘息
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
- 薬剤性(ACE阻害薬など)
症状の特徴による分類
- 乾性咳そう(痰を伴わない)
- 湿性咳そう(痰を伴う)
よく見られる慢性咳そうの原因疾患
- 咳喘息(Cough variant asthma)
- アトピー咳そう
- 後鼻漏症候群(PNDS)
- 逆流性食道炎(GERD)
- 薬剤性咳そう
咳そうの治療
咳嗽の治療の基本方針は、 ①原因の特定 ②原因疾患の治療 ③必要に応じて咳止め(対症療法)になります。- 風邪、インフルエンザ、肺炎など
- アレルギー性鼻炎、喘息、咳喘息など
- 慢性副鼻腔炎など
- 逆流性食道炎(胃酸の逆流)による咳
- ACE阻害薬による咳など
- 咳のみで喘鳴はない咳ぜんそく
受診の目安
- 3週間以上咳が続く
- 咳の程度が強く、日常生活に支障が出る
- 血痰や高熱を伴う
- 呼吸困難、体重減少など他の症状を伴う場合