手あれについて
手のかさかさ、ひびわれはスキンケアで良くなります。
手はいろいろな動作で負担がかかりやすい部位です。こまめなスキンケアで手あれを防ぎましょう。
手あれの症状
手指の乾燥、赤み、かゆみやかさかさしたり、皮膚がめくれたりします。亀裂ができたり、小さな水ぶくれがみられることもあります。症状が進むと指の指紋が消えることもあります。
手あれの検査
真菌感染の有無を確認するため、皮膚の鱗屑をとり顕微鏡で検査します。手に接触したり、扱っている物などでかぶれを起こしている可能性がある場合はパッチテストをして原因物質の検索をします。
手あれの治療
《保湿剤》
ヒルドイド、尿素軟膏、ワセリン、サリチル酸ワセリンなどでこまめに保湿し皮膚のバリア機能を保つようにします。
《ステロイド外用剤》
症状に応じて強さを変えますが、手の平は角質が厚く薬の吸収が悪いため弱い薬を使用しても、あまり作用が期待できません。その分副作用も出にくいのでしっかりと外用するようにしましょう。
《亀裂・ひびわれの治療》
亜鉛華軟膏やアズノールなどの外用剤、創傷被覆剤やステロイドのテープ剤を使用します。
《テープ剤》
亀裂やひびわれにはテープを貼るだけでも外界の刺激からの保護になり痛みが軽減するのですが、指先に上手に貼るのはなかなか難しいもので苦心しておられる方も多いようです。貼るには様々な方法がありますが、割と簡単にできる方法がありますのでご紹介いたします。
《お薬を塗るときにたいせつなこと》
軟膏やクリームなどの保湿剤は成人の人差し指の先から第一関節まで、直径5mmのチューブから出した量約0.5gが手のひら2枚分に塗れます。これは1FTU(one finger tip unit )とよばれておりステロイドなど他の外用剤でも塗る量の目安とされている単位です。つまり手に塗る場合は両手の表裏で2FTU必要です。これは塗ると結構べたっとするぐらいの量です。これぐらいしっかり塗らないとなかなかお薬の効果がでません。 なかなか治らないという方は量が不十分になっていないかチェックしてみてください。
日常生活で気をつけていただきたいこと
日常生活では次のようなことに気をつけていただければと思います。
- お湯を使用しないようにする
- 水仕事の時はなるべく手袋を使用するようにし、終わったら必ず保湿する
- 洗髪や洗顔時もできれば手袋を使用する
- 亀裂やひびわれに絆創膏をはらないようにする
症状が急に変わることもあります。疑問な点や困った事がありましたら、なるべく早目におたずねください。