足の水虫(足白癬 あしはくせん)
足にかわむけや水ぶくれ、かゆみがあっても水虫で無い場合もあります。また水虫であってもかゆみなどの症状が無い場合があります。自己判断で治療をする前に皮膚科を受診して診断をつけてから治療を開始しましょう。
足の水虫の症状
足の水虫には次のような症状がみられます。
次の症状が混在している場合があります。かゆみがある場合と無い場合があります。
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趾間型
足指のあいだが白くふやけ、じゅくじゅくしたり、皮がむけたりします。
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小水疱型
足の裏や足縁などに小さな水ぶくれがみられます。
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角質増殖型
足の裏がかかとを中心にかさかさします。
水虫の検査
頭部の皮膚や爪、髪の毛を採取して顕微鏡で観察し菌の有無を判定します。結果はその場でわかります。
足の水虫治療
塗り薬は入浴時足を石けんでよく洗い、タオルでふいて乾かした後、うすくのばして塗ります。
《家族にうつさないために気をつけること》
水虫菌が皮膚についても洗い流せば菌が定着しないためうつりません。(水虫菌が皮膚に定着するには12時間程度かかるといわれています。)足ふきマットやスリッパは患者さん専用とし、洗って清潔にする。また床や畳は掃除機でこまめに掃除し、生活環境中の菌を減らしましょう。
《水虫がなかなか治らない時は》
水虫がなかなか治らない場合は下記のような事が考えられると思います。治らないなあとか、去年治ったと思ったのにまた今年も水虫になってしまったという方、このような事にお心当たりはありませんか?
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そもそも水虫でないのに水虫薬で治療している場合
水虫ではないのに水虫薬を使用しても症状は改善しません。足の皮がむけたり、水ぶくれができると「水虫だ」と思って心配になり、すぐに薬局へ走って水虫薬を購入され使用したとおっしやる患者さんが多いのですが、異汗性湿疹、掌蹠膿疱症など水虫と似たように見える皮膚病が他にもあります。自己診断で水虫薬を塗ってしまうのはよくありません。水虫薬を使用してしまうと水虫菌が検査で見つかりにくくなってしまいます。まずは受診して検査を受け、水虫だという診断を確定してから治療を始めるようにしましょう。
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薬の塗り方が適切でない場合
足指のあいだにかわむけやふやけるなどの症状がありその部分だけ薬を塗っていたという方がよくおられます。かわむけや水ぶくれのある部分のみに水虫菌がいるわけではないのでつま先から足の裏、かかとを含めて広範囲に薬を塗る必要があります。塗る量も少なすぎないように片足でクリーム 0 5gほどを目安に使用しましょう。また治療を開始して、かわむけなどの症状がおさまったと思っても水虫菌が残っている場合が多いので症状が無くなってからさらに3ヶ月程度薬を塗り続けることが必要です。
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薬があわない場合
塗り薬でかぶれてしまった場合
水虫薬の外用でかぶれが起こるとかゆみや、あかみ、水ぶくれなどが出てきます。この場合は水虫薬の使用を中止・変更し、かぶれの治療を行う必要があります。またじゅくじゅく水虫に液の薬を使用すると刺激症状を起こしやすいので注意が必要です。
塗り薬では治りにくい水虫の場合
角質増殖型の水虫(かさかさして足の裏の皮膚が硬くなるようなタイプの水虫)は飲み薬を使用した方が良い場合があります。
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同居の家族に未治療の水虫の方がおられる場合
未治療の水虫患者さんがいると環境中に水虫菌が散布され感染機会が増えます。ひとりだけで一生懸命治療しても再感染すると元の木阿弥となってしまいます。治療を開始すると菌の散布は抑えられます。水虫の方がご家族におられるようでしたら一緒に治療を開始するようにしましょう。
症状が急に変わることもあります。疑問な点や困った事がありましたら、なるべく早目におたずねください。