2021/09/15
こんにちは。
9月も半ばですね。
コロナだったり、異常な長雨だったりと世の中は不安定ですが、これを読んで下さっている皆さまは、どうかお変わりなく健やかな毎日をお送り頂いていますように。
私は、デルタ株が怖くてクリニックと自宅の往復しかしていませんが、相変わらず元気です。
最近、ブログが長すぎる!診察のときみたいに長い!とクリニックのスタッフからクレームがあり反省しています。
そもそも私のブログなんて読んで下さる人は、ほぼいないと思うので、、、好き勝手書いています。
お時間とお心に余裕があれば、どうかお付き合い下さいね。
さあ、でも誰も読んでいないだろうし、適当なことを書いていいかと申しますと、そうではないように思います。
末端とはいえ皮膚科診療に携わる者が書く文章が、皮膚の健康を損ねる片棒を担ぐようなことを書くわけにはいきません。
まして日本の多くの方が観るであろうTV番組で、健康を害するかもしれない内容を放映するなんてことがあってはいけないように思います。視聴者は皮膚科診療に精通した医療関係者だけではないのですから。デマかデマじゃないか判断できません。
1週間ほど前、医クラのTwitterが燃えているなあと何気なく見ていたのですが、どうやらTV番組でステロイド外用薬を医師の指示なく勝手にやめてしまう人を取り上げていたらしいのです。
いわゆる脱ステロイドという民間療法ですが、根拠なくステロイド外用薬に対する不安を煽り、外用を中止してしまう患者さんもいて、中には急激に症状が悪化し、全身じゅくじゅくになり辛い思いをしてしまう方もいます。
おっと、、アトピー性皮膚炎で脱ステして実際に入院した私が通りますよ。(実話)
ひと昔もふた昔も前に脱ステロイド、アトピー性皮膚炎の患者さんが民間療法に相当なお金を使ういわゆるアトピービジネスが社会問題になり、標準治療から外れた民間療法で苦しむ方々に心を痛めた先輩皮膚科医の先生方、日本皮膚科学会がアトピー性皮膚炎のガイドラインを作成するきっかけになったと聞いています。
ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎に限らず、皮膚におきた炎症を抑える安全で有効なお薬です。私も使っています。時々皮疹が悪化しますし。
今、ステロイド外用薬を塗っている患者さんは、どうか自己判断で塗るのを止めたりしないで頂きたいです。
幸い、今のところクリニックにはTVで見て不安になってステロイドを塗るやめました、という患者さんにはお会いしていませんが、きっと不安になっていらっしゃる方もいるかもしれません。
日本皮膚科学会
日本アレルギー学会
日本臨床皮膚科医会
日本皮膚免疫アレルギー学会
日本小児アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本アレルギー友の会(患者会)
連名で、日本テレビに抗議文を提出しています。
ご一読ください。
※公益社団法人 日本皮膚科学会ホームページへリンクします。
迅速に抗議文が提出されて、頼もしいですし、安心しました。
標準療法を適切に紹介せず、さも効果があるように不適切な方法を放送したのは、ダイレクトに国民の健康被害に繋がります。
アトピー 性皮膚炎の患者としても、また皮膚科医としても、この話題に触れずに通るわけにはいかず、ブログに上げてしまいました。
ステロイド外用薬は、適切に使用することが大切です。
とみよし皮膚科クリニックでも、いや皮膚科医は、適切な外用治療の仕方、治療のゴール(どうなったら、ステロイド外用薬を中止もしくは減量していくか)をご案内しています。
かかりつけの皮膚科の先生に、塗り方、いつまで何を塗るのかを聞いてみて下さい。
あ、、、
また長くなってしまいました。
診察室ではお待たせしないよう、セカセカして早口になってしまいますが、ブログだとついダラダラ書いてしまいますね。
反省。
シャワー浴びて、べったり、、FTUを遵守して、背中にアンテベートを塗って寝ます。